クレカのリボ払いカードローンは、利用残高に対して15~18%の利利息手数料が毎日発生し続けるため、毎月ちゃんと返済を続けていてもなかなか借金が減りません。
例えば、繰り上げ返済をしたり毎月の返済額を増やすことができれば、返済期間を短くすることができます。ただし、現実的には厳しいですよね。
本ページでは、複数のカードローンを1つにまとめることで金利を下げて返済負担を軽くする「おまとめローン」について解説します。
おまとめローンとは?審査は厳しい?甘い?
おまとめローンとは、金利も毎月の返済日もバラバラの複数社のカードローンを1つのローンにまとめることができるサービス(ローン商品)のことです。
おまとめローンを利用するメリット
- ローンを一本化することで返済管理が楽になる
→ 毎月1社のみに返済すればOK - 金利負担が軽くなり合計の利息手数料が安くなる
→ 最終的な返済総額が安くなる - 信用情報の悪化を防ぐことがきる
→ 多重債務が解消される
ただし、おまとめローンは融資額が大きくなるため、通常のカードローン審査よりも厳しめです。さらに、複数のカードローンを利用している状況なので、返済能力の有無も厳しくチェックされるでしょう。
とはいえ、まったく利用できないという訳でもなさそうです。
以下に、“審査に通りやすい”という口コミがあるおまとめローン可能なカードローンをピックアップしていますので、参考にしてみてください。
おまとめローンの審査に通りやすいと口コミのあるカードローン
インターネット上で見かける“審査に通りやすいカードローン”を5つご紹介します。
金利 | 融資額 | 返済期間 | |
横浜銀行カードロローン | 1.5~14.6% | 10~1,000万円 | 最長5年 |
静岡銀行フリーローン | 4.5~14.5% | 10~500万円 | 最長10年 |
プロミス | 6.3~17.8% | 1~300万円 | 最長10年 |
アコム | 7.7~18.0% | 1~300万円 | 最長13年7ヵ月 |
アイフル | 3.0~18.0% | 1~800万円 | 最長10年 |
基本的に、銀行系カードローンは消費者金融系よりも審査は厳しめです。
※おまとめローンはさらに審査が厳しくなります。
表で紹介している横浜銀行カードローンや静岡銀行フリーローンは、インターネット広告で見かけることが多いカードローンです。インターネット上での露出度が高いことから申込者も一定数いるため、結果的に審査に通る人の割合が多いことが予想されます。
ただし、横浜銀行カードローンは神奈川、東京、群馬県(前橋市、高崎市、桐生市)にお住まい、もしくはお勤めの方でなければ申込することができません。
一方、静岡銀行フリーローンは全国対応しており、インターネット申込が可能です。
その他の消費者金融系カードローンは貸付金利が高いものの、複数の借入を1社にまとめることで利息制限法によって金利を下げることができます。
利息制限法による貸付金利は、以下のように定められています。
カードローン利用上限額 | 上限金利(年率) |
~10万円未満 | 20.0% |
10万円以上∼100万円未満 | 18.0% |
100万円以上~ | 15.0% |
例えば、3社からそれぞれ50万円を金利18%で借りていた人が、おまとめローンで150万円の借入を1社にまとめることができれば金利は15%以下に下げることができます。
※おまとめローンを利用すると金利が10%前後まで下がるケースもあります。
なお、おまとめローンと似た方法に「借り換え」というのもがあります。
「おまとめローン」と「借り換え」の違いは?
カードローンの金利を下げる方法には、おまとめローンとは別に、「借り換え」という方法もあります。
「おまとめローン」も「借り換え」も銀行もしくはローン会社の金利差を利用して毎月の返済額、返済総額の負担を軽くする仕組みです。
ただし、両者には”追加融資の申込が可能か否か”の違いがあります。
「おまとめローン」の特徴
- 返済額が減っても追加融資は受けられない。
- ローンを一本化することで借入額(元本)のトータルの金利が低くなり、最終的な返済負担を軽くすることができる。
→ 複数のカードローン契約中の人(多重債務者)におすすめ!
「借り換え」の特徴
- 融資限度額内で追加融資の申込が可能。
- 借り換え前後のローンの金利差により、利息手数料分の返済負担が軽減されるため、毎月の返済額を低くすることができる。
→ 金利が高いカードローン会社を利用している人におすすめ!
「これ以上借金を増やしたくない」「返済に専念したい」という場合は、おまとめローンを利用することをおすすめします。
とはいえ、“おまとめローンの審査は厳しい”です。次に解説する「審査に通らない原因」に該当する人は審査落ちする可能性が高いでしょう。
おまとめローンの審査に通らない原因
おまとめローンに申込する前に、自分が以下の5つに当てはまっていないかチェックしてみてください。
もし該当するお原因に心当たりがあれば、おまとめローンの申込は止めた方が良いかもしれません。
- 借入件数が多い
- 滞納履歴がある
- 債務整理の履歴がある
- 安定収入が見込めない
- 総量規制に引っかかっている
借入件数が多い
複数のローンをまとめることが目的とはいえ、4社以上の借入がある場合は審査に通らない可能性が高くなります。また、トータルの借入額が多い場合も“貸し倒れ”のリスクを避けるために審査は厳しくなるでしょう。
なお、現在の借入件数・借入額を誤魔化して申込みしても無駄です。審査時にバレてし舞うのでご注意ください。
おまとめローンの申込み時の情報と信用情報機関に登録されている情報が異なれば、虚偽の申告をしていることが発覚するため、融資審査に通ることはありません。
貸金業者とはいえ、信用できない人にお金を貸すことはしませんからね。
ちなみに、住宅ローンを組んでいる場合は審査に通りやすいと言われています。住宅ローンは銀行が申込者の勤務実態と年収の審査をしているため“社会的信用度が高い”と評価されるためでしょう。
滞納履歴がある
クレジットカードやカードローンなどの支払いを滞納すると、信用情報機関に滞納履歴が記録されます。たとえ1日の返済遅れであっても例外ではありません。
滞納履歴があると、おまとめローンどころかクレジットカードの新規申込も難しくなるでしょう。
また、滞納期間が2ヶ月以上になればブラックリストに登録されるため、おまとめローン、クレジットカードだけでなく、スマホ機種代の分割払いや賃貸物件の賃貸径契約までできなくなる可能性が出てきます。
もはや、おまとめローンの審査に通らないだけの話では済まなくなりますね。。
債務整理の履歴がある
債務整理とは、借金を減額もしくは免責する法的な手続きです。主に以下の3つの手続きから借入状況や財産状況に応じた最適な手続きを選択します。
債務整理の3つの手続き
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
上記の手続きを行うと借金を減額もしくは免責できるメリットはありますが、その後5~10年間は信用情報に異動情報が記録されます。つまり、ブラックリストに登録されるということ。
そのため、債務整理の履歴がある人はおまとめローンを利用することができません。
安定収入が見込めない
定職に就いていない人、もしくは転職したばかりで勤続年数が浅い人など、安定した収入が見込めない人は返済能力を評価することが難しいでしょう。
例えば、複数のカードローンを利用した時は定職に就いていたため、融資審査に通ることができたけど、その後にフリーランスとして独立している場合や転職している場合は、おめとめローンの審査に通らなくなる可能性が高いのでご注意ください。
これはおまとめローンだけでなく、その他のローンやクレジットカードの新規発行審査においても同様です。
※会社勤めから独立する前にクレジットカードを作っておいた方が良いと言われるのと同じ理由です。
総量規制に引っかかっている
各社のローンを1本化することで総量規制に引っかかるケースがあります。
総量規制とは?
総量規制とは、年収の3分の1までしか賃金業者からお金を借入することができないという制度です。これは貸金業法によって定められた法律です。
例えば、年収300万円の人は100万円までしか貸金業者から借金することができません。
ただし、銀行カードローンは総量規制の対象外となります。銀行は貸金業者には該当しないため、銀行が提供するカードローン商品は年収に関係なく借入することが可能です。
※借入には審査があります。
例えば、以下のケースでは消費者金融系のおまとめローンを利用することができません。
例:年収300万円の場合
以下の借金をアイフルおまとめローンに申請した場合、
- 銀行カードローン:50万円
- 消費者金融カードローン:50万円
- クレジットカードのリボ払い残高:30万円
→ 総額130万円
→ 総量規制をオーバーで審査落ち!
現在の借入額の総額が年収の3分の1以上になっている場合、アイフルやアコムなどの消費者金融系カードローンは審査に通らないでしょう。
ただし、銀行系カードローンの場合は総量規制の対象外となるため申込可能です。ただし、“銀行の融資審査は厳しい”ということは覚えておいてください。
おまとめローンの審査に落ちると信用情報が悪化する!?
以下の「おまとめローンの審査に通らない原因」に該当する人は、おまとめローンの申込を控えた方が良いでしょう。
おまとめローン審査に落ちる原因
- 借入件数が多い
- 滞納履歴がある
- 債務整理の履歴がある
- 安定収入が見込めない
- 総量規制に引っかかっている
つまり、「ダメ元でおまとめローンの申込んでみよう」なんてことはするべできではありません。
信用情報が悪化すると、新規のローン審査以外にも様々な影響が出てく可能性があります。
信用情報が悪化するとどうなる?
信用情報が悪化すると、新規の借入やクレジットカードの新規発行ができなくなります。さらに、すでに発行済のクレジットカードやカードローンが強制解約される可能性も危惧されます。
例えば、現在契約中のカードローンが強制解約されると、返済しても利用可能枠に空きができなくなくなり、利用残高の返済のみが残りますね。
また、クレジットカードのリボ払いで生活費をやり繰りしている場合、クレジットカードが強制解約されることでリボ払いが使えなくなるため、現金が必要になります。しかし、カードローンが強制解約されると現金を入手する方法もなくなるでしょう。
つまり、信用情報が悪化した結果、カード破産に追い込まれるケースも珍しくありません。
※現金が入手できなければ、滞納するか債務整理するしか逃げ道がなくなります。
このような事態を避けるためにも「ダメ元でおまとめローンに申込む」ことは控えた方が良いでしょう。
最後に、おまとめローンが利用できない場合の選択肢をご紹介します。
おまとめローン以外の開設方法
①「元本据置の利息払い」にできないか相談する
返済が苦しければ、一時的に返済をストップしてもらえないかローン会社に相談してみましょう。「毎月の返済額を下げてもらう」もしくは「元本の返済をストップして利息だけの返済」にしてもらえる可能性があります。
つまり、元本据置(すえおき)の利息払いです。
「元本据置の利息払い」とは?
借入額(元本)の返済を一時的にストップし、借入額(元本)により発生する利息手数料のみを返済すること。一般的には半年程度の元本据置期間が設けられ、この期間中の毎月の返済額は利息分のみとなり、返済負担が大幅に軽減されます。
※ただし、返済総額が減るわけではありません。
一時的に元本据置の利息払いにすることでトータルの返済期間が長くなるため、最終的に支払う利息手数料は増えます。
ただし、一時的に返済額を利息のみにしてもらうことで毎月返済負担が軽くなり、精神的に余裕が出てくるはずです。この間に生活を立て直して返済準備をする、もしくは次に紹介する債務整理の準備を進めてみましょう。
②弁護士に相談して債務整理する
「そもそも返済できる見込みがない…」と言う場合は、弁護士や司法書士に相談して“債務整理”することで借金問題を解決することができます。
債務整理とは?
債権者と交渉して債務者の借金を減額したり、裁判によって借金そのものの返済義務を免責にすることができる法的な手続きのこと。つまり、借金問題の解決手段です。
債務整理は主に「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3種類があります。それぞれの特徴については、こちらのページをご参照ください。
なお、カードローンやクレジットカードのリボ払いなどの借金は、自己破産ではなく任意整理の手続きが行われるケースが多いです。
このように、おまとめローンを利用する以外にも解決方法はあります。
まとめ:おまとめローンの審査は厳しい!
おまとめローンとは、金利も毎月の返済日もバラバラの複数社のカードローンを1つのローンにまとめることでトータルの金利を下げ、返済負担を軽くすることができるローンです。
おまとめローンを利用するメリットは以下の通り。
おまとめローンを利用するメリット
- ローンを一本化することで返済管理が楽になる
→ 毎月1社のみに返済すればOK - 金利負担が軽くなり合計の利息手数料が安くなる
→ 最終的な返済総額が安くなる - 信用情報の悪化を防ぐことがきる
→ 多重債務が解消される
複数のカードーンを利用している人にとって、おまとめローンを利用するメリットは大きいでしょう。しかし、おまとめローンは融資額が大きくなるため通常のカードローンよりも審査は厳しくなります。
また、おまとめローンにダメ元で申込みしてみるのは控えた方が良いでしょう。
なお、おまとめローン以外にも返済負担を軽くする方法があります。
現在、すでにカーローンの返済地獄に陥っている人は、以下のページを参考にしてみてください。
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